邦題に関して

まず本映画のタイトルの背景について、本映画の監督で、ジャーナリストのコレット・ブラックマン氏が、2012年に L'homme qui répare les femmes(英訳"The man who mends women") というタイトルの本を出版したことがきっかけで、それがムクウェゲ医師のあだ名となり、本映画のタイトルになりました。

https://www.amazon.fr/femmes-Violences-sexuelles-docteur-Mukwege/dp/2874951943

そのような背景があったため、日本語の字幕をつけた際に、映画制作会社から邦題を意訳せず、直訳するように依頼がありました。

なぜ「修理」なのかについて、2点理由があります。
 

一点目、ムクウェゲ医師は女性の身体を当然モノ扱いしておりませんが、残念ながら世界の一部の男性は、女性の性を経済的・政治的な「道具」(つまり、敵の弱体化、人口減少や資源へのアクセスを目的とする)として認識しているのが現状です。だからこそ「性的テロリズム」のような行為がコンゴだけでなく、他国においても長年続いています。

 

ご関心があれば、下記をご一読ください。

「ノーベル平和賞以上の価値があるコンゴ人のデニ・ムクウェゲ医師 ―性的テロリズムの影響力とコンゴ東部の実態」

http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/10/post-6055.php

(長文なので、冒頭のみお読みください)

 

二点目は、もし「女を治療する男」というタイトルだと医療的な解決だけに限定してしまうのですが、ムクウェゲ医師はそれに加えて、ボロボロに壊れている国家の構造全体(行政、司法、ビジネス、女性蔑視なども含む)を修理する包括的な解決策を求めています。ムクウェゲ医師が世界各地でアドボカシー活動を続けているのもそのためです。

 

改めてご関心を示して頂き、ありがとうございました。ご理解を頂けると幸いです。

コンゴの性暴力と紛争を考える会 代表 米川正子